
2022年9月8日にエリザベス女王が崩御されて以来、「ロイヤル・サイファ―」という言葉に憑りつかれてます。これまで当たり前のようにあちこちで見かけていたエリザベス2世女王を表すEⅡRのマークですが、それをロイヤル・サイファ―と呼ぶのだと知ったからです。
同時に、女王の崩御に伴ってこのEⅡRのマークが、新しい君主チャールズ3世のロイヤル・サイファ―に取り換えられてしまうのかと思い、取り換えられる前に見ておかなくちゃ、と焦ってしまいました💦
実際は、宮殿の衛兵やイギリスの軍隊などは、新しくチャールズ3世のロイヤル・サイファ―が制服に付けられましたが、郵便ポストなどは現状のままでした。(新しく製造されたポストには、その時の君主のロイヤル・サイファ―が付けられるそうです。)
寂しい気持ちになっていたのですが、これからもエリザベス女王のロイヤル・サイファ―が郵便ポストから消えないとわかったとたん、嬉しくなりました。

さて、郵便ポストのロイヤル・サイファ―が一番身近で常日頃見られるものとわかって以来、ポストについているロイヤル・サイファ―が気になってしょうがなくなりました。
ポストを見る度、付いているロイヤル・サイファ―をチェックし、いろいろな君主のロイヤル・サイファ―のついていることに気付き、ポストを写真に収めるようになりました。
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エリザベス2世女王のロイヤル・サイファー



エリザベス2世女王のサイファーのついた郵便ポスト。
ロイヤル・サイファ―は「君主のイニシャル」と「タイトル」を合わせてデザインされています。
「女王エリザベス2世」の場合は、
エリザベス<Elizabeth>の頭文字の「E」
2世を表す「Ⅱ」
女王を表す「Regina」(ラテン語)の頭文字「R」
この3つを組み合わせて「EⅡR」となっています。

国王の場合は、「Rex」で「王」を表します。頭文字は同じく「R」です。
ビクトリア女王のロイヤル・サイファー
郵便ポストに注目していると、「ビクトリア女王」「ジョージ5世」の時代の郵便ポストが意外にたくさん現存していることに気付きました。
特に郵便制度が始まった時の君主「ビクトリア女王」時代のものがよく目につきます。



左の緑のポストはロンドン郊外で見かけました。プラチナ・ジュビリーのお祝いの時に撮影したものなので、クラウンをかぶっています。緑色で多分6角形です。
中央はBath市内で見かけたものです。色が赤に変わって、形も4角形になっています。右はロンドン市内で。ほぼ現在のポストの形になっています。
ビクトリア時代のものは、郵便制度の黎明期だったせいか、形や色が定まっておらず、いろんなタイプの郵便ポストが残っていて面白いです。
初代のポストは、フランスに倣って緑色にしたものの、街の木々の緑に溶け込み過ぎて目立ちにくかったため、赤色に変えたのだそうです。

ビクトリア女王<Victoria>女王のサイファーVRは、
Victoriaの頭文字「V」と
女王を表す「Regina」の「R」
の組み合わせでデザインされています。
エドワード7世のロイヤル・サイファー
ロンドンにある住宅は、多くはヴィクトリアンかエドワーディアンの時代(1830~1910年前後)に建てられていますから、歩道に置かれたこれらのポストたちもそのくらい古いものということになります。
地層は堆積していくので、中には下の方が地面に埋まって、背が低くなってしまったポストも見かけます。
ただ、エドワーディアンの時代に建てられた家の多さに比べて、「エドワード7世」のサイファーのついた郵便ポストはそれ程多くは見かけません。
何故なら、母親の「ヴィクトリア女王」が長生きし過ぎた(82歳まで生きました)せいで、(まるで今のチャールズ3世のように)皇太子の期間が長く、在位してからはわずか9年間と在位期間が短かったからです。


左は、ウィンザー城内で見つけたエドワード7世の時代の郵便ポストです。城壁に埋め込まれていました。右の大型ポストは大英博物館近くで見かけました。
城内のポストも、私たちが使ってる街の郵便ポストと同じように、回収時間が書かれてありました。ロイヤル・メールの車が毎日城内まで回収に来るのでしょうね。郵便ポストはこれだけでなく、いくつかありました。

エドワード7世のサイファーは、
EdwardのEと
7世のⅦ
Rex(King)のR
の筆記体でデザインされています。
ジョージ5世のロイヤル・サイファ―
あと、エドワード7世の次の君主「ジョージ5世」のものもよく見かけます。
ビクトリア女王➡エドワード7世➡ジョージ5世➡エドワード8世➡ジョージ6世➡エリザベス2世➡チャールズ3世
不思議なのは、GRになっていて、5世を表すⅤがないこと。


滅多に見られないジョージ6世とエドワード8世のロイヤル・サイファ―
ジョージ5世はエリザベス2世の祖父にあたる人です。彼の死後は長男のエドワード8世が王位を継承しましたが、離婚歴のあるアメリカ人のシンプソン夫人との結婚を望み、1年未満で自ら退位してしまいました。なので、ほとんど製造されていません。
そして、スペアだった弟のアルバート(エリザベス2世の父)がジョージ6世として王になりました。そして、ジョージ6世のサイファーのついた郵便ポストもほとんど製造されていません。何故なら、ジョージ6世の在位期間はちょうど戦時中だったからです。
なので、見かけることはまずないと思いますが、もし見つけたならジョージ6世のロイヤル・サイファ―はこのようになっているみたいです。

ジョージ6世の郵便ポストもレアですが、一番製造数が少なくレア中のレアなのは、在位して1年以内で退位してしまったエドワード8世のものです。こんなサイファ―だそうです↓
